話題のHIITトレーニング、それは高強度インターバルトレーニング
様々なダイエット法が話題となる中で、今話題なのが「HIITトレーニング」ではないでしょうか。短時間で高い脂肪燃焼効果があるということで注目を集めています。
忙しくてなかなかトレーニングの時間が確保しにくい現代人にはとても効率的なトレーニング法ですね。
この記事では、今注目のHIITトレーニングの効果やメリット、またピラティスのエクササイズを取り入れたHIITトレーニングメニューについてご紹介します。
HIITトレーニングとは
「High Intensity Interval Training」(高強度インターバルトレーニング)の頭文字をとって「ヒートトレーニング」また「ヒットトレーニング」と呼ばれています。
元々、タバタ式トレーニングとしてアスリート選手が心肺機能や身体能力を高める目的で行っているものです。
それが一般に「脂肪燃焼効果がある」と認知され、ダイエット目的で行われるようになったのが「HIITトレーニング」です。
1セット20秒全力、10秒休憩を1セットとして6~8セットほど行います。全体で4分。色々組み合わせても10分~30分程度。
短時間で自分を追い込んでいくトレーニング法なのでかなりの脂肪燃焼効果が期待できます。
1セットの運動時間は20秒ほどなので、ゴールが見えて頑張れるのも魅力的なポイントですよね!
HIITトレーニングの後は24時間脂肪が燃焼され続ける
では、実際に「HIITトレーニング」にはどれほどの脂肪燃焼効果があるのでしょうか。
体重50キロの人が10分のHIITトレーニングを行った場合、大体80キロカロリーくらい消費することができます。
「意外と少ない」と思われましたか?
休憩があることを考えると10分間のうち運動しているのは6分ほどです。80キロカロリー消費するためにはウォーキングだと30分かかります。ウォーキングに比べても効率がいいですよね。
さらに、HIITトレーニングの嬉しい効果として、アフターバーン効果と言われるものがあります。筋肉量や基礎代謝量にもよりますが、全体で数百キロカロリー消費できるという話もあります。
HIITトレーニングのように短時間で激しい運動を行うことで、トレーニングが終わってからも脂肪燃焼効果は24時間続くとされています。トレーニング後じっとしていても24時間脂肪が燃焼され続けるなんてすごく嬉しいですね♪
HIITトレーニングに向いてる人と注意点
- 運動不足を感じている人
ガッツリ運動する機会がなく身体が鈍っているなと感じている方にHIITトレーニングはオススメです。
手軽に心拍数を上げられますし、長距離マラソンを走り切った時のような達成感や爽快感が得られて非常にスッキリします。 - おうちトレーニング派の人
HIITトレーニングは自宅で気軽に行えます。
ウォーキングやランニングは季節や天候に左右されますし、ジムは腰が重い…という方でも簡単に始められます。 - お仕事や家事育児で忙しい人
HIITトレーニングは4分から長くても30分程度。インターバル(休憩)を挟みながら行うトレーニング方法です。
日頃の休息時間はしっかりと確保したい。そんな人でもHIITトレーニングなら短時間で高い効果が得られるのでオススメです。 - ダイエットの効果を高めたい人
HIITトレーニングは短時間で心拍数を上げて自分を追い込むトレーニングです。
一気に全身へ血液が巡りアドレナリンが分泌されます。その状態で筋トレやピラティスを行うと、既に温まった身体は動きやすくなっていますし、先述したアフターバーン効果も相乗してより筋トレの効果の増加が期待できます。
HIITトレーニングは高負荷のトレーニングです。
からだの準備が整っていない場合、HIITトレーニングをオススメできないことがあります。
空腹で行うのはNG
HIITトレーニングは非常に強度の高いトレーニングですので、空腹のまま行うとエネルギー不足でパフォーマンスが低下し、本来得られる効果が得られなくなってしまいます。
エネルギー不足となった場合、人間の身体は筋肉をエネルギー源として消費してしまうため、空腹時は避けましょう。また、食後すぐに激しい運動をするのもオススメできません。血液やエネルギーを消化に集中させているため、激しい運動をすると体調不良を起こす場合があります。食後3時間くらいは空けて行うのが良いでしょう。
運動に慣れてない場合は様子を見ながら
HIITトレーニングは元々アスリートが行うようなトレーニングです。本当にアスリートが行っているものと私たちが行うHIITトレーニングでは強度や種目が違いますが、トレーニング後は暫く動けないような状態になる場合もあります。
普段運動する機会がなく身体の使い方が上手くない状態のまま無理にHIITトレーニングを行ってしまうと、故障したり気分が悪くなってしまうことがあります。無理はしないで行うことと、初めはランニングなど強度の低い運動から取り入れて段階を踏んでいくことをオススメします。
ピラティスのエクササイズでHIITメニューを組む!
ピラティスの中でも心拍数を上げやすくHIITトレーニング入門にオススメのエクササイズをご紹介します。
しっかりと筋肉や姿勢を意識し集中して行うことで無理なく負荷を上げていくことが出来ます。
【クリス・クロス】代謝アップ&脂肪燃焼&おなかの横に筋が入る
心拍数を上げて脂肪を燃焼させるエクササイズです。
ひねる動きでおなかの横側、腹直筋、腹斜筋、腹横筋にアプローチできます。
おなか周りのシェイプアップはもちろん、下半身もシェイプできて非常にお得なエクササイズです。
交感神経優位に一気にスイッチ出来るため、眠気解消ややる気アップにも効果的です。
効果
- コアのコントロール
- 美腹縦筋ラインをつくる
- 腹筋強化
- 腹部から太腿周りのシェイプアップ
- 腹直筋、腹斜筋、腹横筋の強化
- 腸腰筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋の強化
- 仰向けになります。
- 両脚の間を拳1つ分開いて膝を曲げます。
踵・足の人差し指・膝・座骨が一直線になるようにします。 - 両手を頭の後ろで重ねます。
- 腰の下に掌一枚分がギリギリ入るくらいのスペースを保ちます。
- 息をすいながら両足を90度に持ち上げてそろえます。(テーブルトップ)
- 息を吐きながらおへそを覗くように頭と肩を持ち上げます。
- 息を吸いながら右脚を45度くらいに伸ばします。
- 息を吐きながら右肘と左膝を近づけるように上体をひねります。
- 息を吸いながら手脚を入れ替えます。
- 息を吐きながら左肘と右膝を近づけるように上体をひねります。
- 20回を目標に繰り返しましょう。
- おなかは常に薄く保ちましょう。
- 助骨と骨盤を引き寄せた状態を意識し続けましょう。
- 骨盤が脚につられて揺れるのはNG。左右対称で水平、ニュートラルな状態をキープしましょう。
- 目線はおへその辺りで固定しましょう。
- 肩が丸まらないように肩と耳を遠ざけておきましょう。
- 肘と膝をくっつけることを意識するより、中心軸を意識して捻りましょう。
【シングル・レッグ・ストレート・ストレッチ】太もも裏のストレッチ
仰向けで脚を真っ直ぐに持ち上げるエクササイズです。
太もも裏(ハムストリングス)のストレッチをしながら、脚の重みを使ってぶれない体幹をつくります。
滞った気分にスイッチを入れる効果もあります。
効果
- 太もも裏のストレッチ
- コアのコントロール
- お腹周りのシェイプアップ
- 股関節周りの柔軟性アップ
- 腸腰筋・大腿四頭筋・大腿筋膜張筋へのアプローチ
- リフレッシュ・スイッチ効果
- 仰向けになります。
- 両脚の間を拳1つ分開いて膝を曲げます。
踵・足の人差し指・膝・座骨が一直線になるようにします。 - 両腕をからだの横に広げ肩をリラックスさせます。
顎を軽く引いて首の後ろを伸ばしましょう。 - 腰の下に掌ギリギリ一枚分入るくらいのスペースをキープしながら、両脚を90度に持ち上げます。
- 息を吐きながら左脚をマット上へ真っ直ぐに伸ばします。
足首はポイント(伸ばす) - その姿勢のまま息を吸います。
- 息を吐きながら右脚を天井へ伸ばし、右膝の裏に軽く両手を添えます。
- その姿勢のまま息を吸います。
- 息を吐きながらおへそを覗くように頭から肩を持ち上げます。
右脚をおでこの方へ軽く引き寄せます。
左脚は伸ばしたまま僅かにマットから持ち上げます。 - その姿勢のまま息を吸います。
- 2回息を吐くのに合わせて右脚に弾みをつけ、おでこの方へ引き寄せます。
- 脚を入れ替えて同様に行います。
- 左右交互に繰り返します。(目標10回)
- 目線はおへそか脚の付け根に固定しましょう。
- お腹を薄く保ち骨盤の位置をキープしましょう。
腰の下のスペースを崩さないよう動きましょう。 - 伸ばした脚が動きに釣られないよう遠くへ引き伸ばしましょう。
- 両脚は「長く遠く」を意識しシャープに動かしましょう。
【ハンドレッド】腹筋強化
名前の通り100回を目指して腕の上下運動と呼吸をテンポ良く繰り返すエクササイズです。
安定した動きと呼吸が連動した状態を目指しましょう。心肺機能と体幹強化に効果的です。
はじめは無理せず様子を見ながら、慣れてきたら100回頑張ってみましょう。
効果
- 心肺機能向上
- コアと呼吸のコントロール
- 腹筋強化
- 腹直筋・腹横筋・腸腰筋へのアプローチ
- 仰向けになります。
- 両脚の間を拳1つ分開いて膝を曲げます。
踵・足の人差し指・膝・座骨が一直線になるようにします。 - 両腕を身体の横に広げ肩をリラックスさせます。
顎を軽く引いて首の後ろを伸ばしましょう。 - 腰の下に掌一枚分がギリギリ入るくらいのスペースを保ちます。
- 息を吐きながら両脚を90度に持ち上げて揃えます。(テーブルトップ)
- 息を吸いながら両脚を天井方向へ持ち上げます。
- 息を吐きながら頭から肩をカールさせるように持ち上げます。
両腕は体側でマットから少し浮く蔵いの高さをキープしましょう。
両脚を目安45度に伸ばします。(脚の角度は鈍角であるほど強度が上がります) - 息を吸いながらスニッフィングの呼吸で腕を上下に5回動かします。
- 息を吐きながらスニッフィングの呼吸で腕を上下に5回動かします。
- 10呼吸を目指して繰り返します。
- 顎を軽く引いて目線をお腹か太腿の付け根に固定しましょう。
- 上体や頭が揺れないよう常にお腹に力を入れておきましょう。
- 腕は付け根から全体で動かしましょう。
水面を叩くようなイメージです。
【プランク】体幹強化
体幹と腕の筋力アップに効果があり、下腹の引き締めやバストアップにも効果があります。
効果
- 全身のインナーマッスル強化
- 腹直筋・脊柱起立筋・体幹の強化
- 腕のシェイプアップ
- バストアップ
- ウエストの引き締め
- 四つん這いの姿勢の状態から両手を少し前に歩かせ、手首が肩の下、床と垂直になるようにします。
- 片足ずつ後ろに伸ばしていきます。
- 頭から踵まで一直線になるように姿勢をキープさせます。
- 姿勢の維持が難しい場合は肘を着いて行ってもOK
- 肘や膝を押し込んでロックしないよう体幹を使って上体を支え、しなやかに床を押しましょう。
- 踵は後ろに押し出すようにしましょう。
- 腰が反ったり折れたりしないよう、お尻を引き締め腹圧をかけましょう。
まとめ
私は「すぐに痩せる!」だったり「これをすれば痩せる!」というものは無いと思っています。
そもそも痩せることがゴールではないのです。
日本人は痩せていることがいいこと、痩せたら綺麗になれる、もっと痩せないと…という刷り込み、思い込みがあると思います。
実は脂肪を落として痩せたとしてもそれだけでは綺麗なラインは作れません。私がいいなと思うのは、適度な脂肪がついていて健康的なメリハリのある引き締まった身体です。
そのためには、健康的な食事と適度な運動が不可欠で、それを習慣とし、楽しむことが至高だと思っています。
でもお菓子もアイスも大好きで「よく食べるね」と言われます。食べることが好きだし、食べることに罪悪感を感じるのは間違っていると思うので、それはそれで楽しみます。その分動けばいいし、調節ができるようにしています。
その中で、効率的に心拍数を上げて身体を温めて脂肪燃焼しやすくするスイッチを入れるという意味でHIITトレーニングは有効だと思い取り入れています。思い切り動きたいときにオススメです。ぜひ取り入れてみてください。