きついエクササイズ、それ、筋肉太りしていませんか?
下半身痩せ用のキツいエクササイズを続けていて、脂肪は減っているはずなのに見た目が変わらない、なんてことはありませんか?
それ、筋肉太りが原因かもしれません。
お手本通りに動いているつもりでも、普段使っている筋肉をそのまま動かしていては“下半身太りしている人の動き”から脱出することは難しいでしょう。
エクササイズで効かせたい筋肉が正しく動かせていない。筋肉に正しく負荷がかけられていないまま運動を行っていると、ダイエット効果が得られないどころか、最悪身体が太くなるという悪循環に陥ってしまいます。
それは、他の部分で無理やり姿勢を作ってしまい、結果、歪みや捻じれが加速するのはもちろん、余計な部分に筋肉がついて太くなってしまうからです。
効率よくダイエットを始めたいなら、身体の状態一つ一つに意識を向けるヨガのポーズがおすすめです。
ヨガで筋肉太りが防げる理由
足首の位置、膝の位置、太ももの角度etc…
ヨガでは動きの流れを掴んで気持ち良さを感じたところでポーズを維持することが基本となります。
自分の身体に向き合いながら正しい動きを確認し、それを維持しながら出来るところまで動きを深めていくことで、自分のレベルに合った適切な負荷で身体を鍛えてゆくことが出来るのです。
難しいポーズに無理やり挑戦しても、捻じれや歪み、痛みや筋肉太りに繋がってしまいます。
難しいポーズに辿り着くまでの動き全てがどこで切り取っても正しく、だからこそ難しいポーズにも気持ち良く辿り着ける。それがヨガのポーズなのです。
余計な力みを除いてインナーマッスルから引き締めるヨガのポーズ
今回はヨガのポーズを通して、関節や筋肉の位置をしっかり意識しながらエクササイズしていきましょう。
お尻と太ももにガッツリ効くポーズを集めてみましたので、ぜひ挑戦してみてください。
【基本】ローランジのポーズ(アシュワ・サンチャラナ・アーサナ)
ヨガの古典的には正式な名称の無いポーズですが、呼吸とともに動き続けるヴィンヤサヨガでは最もよく組み込まれるポーズです。
ランジには「突進する」という意味があり、片足を大きく前に出し前のめりになる、お尻やハムストリングの大きな筋肉に負荷をかけることが出来るポーズとなっています。
ピラティスにも頻繁に登場する基礎的なポーズになりますので、ここでぜひマスターしてしまいましょう。
このポーズを深めることで、体幹周りの筋肉強化はもちろん、股関節周りの柔軟性や可動域の改善が出来ます。
これ以降に紹介するヨガのポーズの基本にもなります。
下半身を鍛えるポーズの入門としてチャレンジしてみましょう。
効果
- 股関節のストレッチ
- 太ももやお尻の引き締め
- 体幹トレーニング
- 四つん這いになり、両手を肩幅、両脚を腰幅に置きます。
- 両手を一歩ずつ前に歩かせる。
- 息を吐きながら右足を両手の間に踏み出し膝が90度になるよう足を置く。
手首を持ち上げカップハンドにする。 - 左足のつま先を立てる。
- 息を吸いながら左膝を持ち上げて踵を押し付けるように伸ばす。
- 30秒ほど深呼吸をしながらキープします。
- ゆっくりと息を吸いながら四つん這いに戻ります。
- 反対側も同様に行います。
- 前足の膝が鋭角になると膝に負担がかかります。脛を垂直にして床をしっかり踏みしめましょう。
上手くいかない場合は手を使って足の位置を調整しましょう。 - 膝が鋭角になると傷めてしまいます。膝は踵より前に出ないように気をつけましょう。
- 膝が開いたり内に捻じれたりしないよう、太ももを外側に回転させると膝と脛が正面を向き、お尻が正しい位置に収まりやすくなります。
- 前足の重心が爪先に偏らないよう、土踏まずに重心を置きます。
- どのタイミングでも腰が丸まらないように注意しましょう。
【下半身強化と体幹強化】英雄のポーズ(ヴィーラバドラ・アーサナ)
英雄のポーズは戦士のポーズとも呼ばれ、ヒンドゥー教の神様であるシヴァ神の髪から生まれた戦士達を表していると言われています。
両脚を前後に開き上半身を後屈させる、大きな動きを伴ったポーズです。
足を置く位置によって負荷の強度を調整することが出来るため、自分の身体の段階に合ったトレーニングが出来ます。
下半身強化はもちろん体幹強化にも効果があり、肩こりまで解消できてしまう爽快感のあるポーズとなっています。
効果
- 下半身強化
- 太ももやふくらはぎ・お腹・お尻の引き締め
- ふくらはぎのストレッチ
- 肩こりやむくみの解消
- リフレッシュ
- 体幹強化
- 両脚を腰幅程度に開いて立ち、山のポーズを取ります。
- 左足を大きく後ろに引いて、一息吸い込みます。
- 息を吐きながら右膝が90度近くになるまで腰を落とします。
- 両手を頭の上で合掌させましょう。
- ゆっくりと息を吸いながら胸を斜め上方向に向けて開いてゆくように上体を反らせていきましょう。
- 気持ちいいくらいの負荷で深呼吸。
- ゆっくりと息を吐きながら上体を起こし、山のポーズに戻ります。
- 反対側も同様に行います。
- 足を引く時、骨盤が斜めにならないよう正面に向けましょう。
また、足を引く時は腰幅のまま、後ろに引きましょう。 - 重心が下に落ちないよう、常に頭を引き上げましょう。
- 膝が鋭角になると傷めてしまいます。膝は踵より前に出ないように気をつけましょう。
- 膝が開いたり捻じれたりしないよう、太ももを外側に回転させると膝と脛が正面を向き、お尻が正しい位置に収まりやすくなります。
- 後屈の姿勢を取る時、首を反らすと傷めます。背骨から真っ直ぐ伸ばすようにしましょう。
- 肩が手につられて詰まらないように、胸を開き耳から遠ざけるようにしてリラックスさせましょう。
【下半身強化と体幹強化】逆英雄のポーズ(ヴィバリタ・ヴィーラバドラ・アーサナ)
ヴィンヤサヨガの中でよく取り入れられるポーズです。
英雄のポーズの側屈版で、側屈ポーズの基本である「腰を伸ばして胸を開く」をマスターしていきましょう。
身体の捻じれや詰まりが正され、広がるようにポーズが取れると、上半身に力みがなく下半身に力が充実している状態「上虚下実」をじっくりと味わうことが出来るでしょう。
効果
- 下半身や体幹の強化
- お尻や太もも・ふくらはぎ・お腹の引き締め
- 脇腹のストレッチ
- むくみ・腰痛や肩こりの解消
- リフレッシュ
- 両足を大きく広げ、右足のつま先を真横に、左足は正面に向けます。
- 両腕が床と平行になるように広げます。手のひらは下に向けましょう。
- 息を吐きながら上半身の姿勢を保ったまま右膝が90度近くになるまで腰を落とします。
- 息を吸いながら右腕を上に伸ばし、左腕を垂らします。
- 腰を伸ばし、右側の助骨を開くようにして側屈させてゆき、30秒ほど深呼吸します。
- 息を吐きながら2、吸いながら1に戻ります。
- 反対側も同様に行います。
- 足を引く時、骨盤が斜めにならないよう正面に向けましょう。
- 重心が下に落ちないよう、常に頭を引き上げましょう。
- 膝が鋭角になると傷めてしまいます。膝は踵より前に出ないように気をつけましょう。
- 膝が開いたり内に捻じれたりしないよう、太ももを外側に回転させると膝と脛が正面を向き、お尻が正しい位置に収まりやすくなります。
- 腰や首を傷めないためにも下ろした腕側の腰は潰さず伸ばし、上げた腕側の胸を開き肩と首を穏やかに伸ばしリラックスさせましょう。
【下半身強化とお腹の引き締め】ねじった三角のポーズ4(パリヴルッタ・パールシュヴァ・コーナ・アーサナ)
ねじった三角のポーズにランジのポーズを組み合わせたポーズです。
非常にバランスの取れたポーズとなっており、下半身だけでなくウエストや内臓機能にまで効果を得ることが出来ます。
様々な要素が含まれており多くのポイントを意識する必要はありますが、できるだけ上半身の力を使わず、流れと広がりを感じながらポーズを完成させていきましょう。
効果
- 下半身強化
- お尻や太もも・ふくらはぎの引き締め
- 消化機能の改善
- むくみ・便秘や腰痛の解消
- 四つん這いになり、両手を肩幅、両脚を腰幅に置きます。
- 両手を一歩ずつ前に歩かせる。
- 息を吐きながら左足を両手の間に踏み出し膝が90度になるよう足を置き、右足のつま先を立てる。
- 息を吸いながら上体を左に捻じり、左腕を上げる。
- 息を吐きながら右膝を持ち上げて踵を押し付けるように伸ばし、脚の骨の芯を伸ばす。
- 30秒ほど深呼吸をします。
- 息を吐きながら2、吸いながら1に戻ります。
- 反対側も同様に行います。
- 上体を捻じる時、首を無理に捻らず、手を見上げるようにして背骨からまっすぐに伸ばす。
- 右手には体重をかけず、下半身と体幹で支えるようにしましょう。
- 膝が鋭角になると傷めてしまいます。膝は踵より前に出ないように気をつけましょう。
- 膝が開いたり内に捻じれたりしないよう、太ももを外側に回転させると膝と脛が正面を向き、お尻が正しい位置に収まりやすくなります。
- 骨盤を床から平行に保ち、お尻が上がらないようにするのがポイント。
- 胸が広がりにくく窮屈な場合、安定を犠牲にして少し骨盤を傾けても良いでしょう。
胸が広がり動きに流れが出来ると、結果体幹が強化され安定する場合があります。
まとめ
下半身や背中には身体の中でも大きな筋肉が集まっています。
ダイエットではこの大きな筋肉を鍛えることが重要になってきます。
大きな筋肉を動かすには大きなエネルギーが必要です。
有酸素運動では酸素で脂肪を燃焼させることでエネルギーを生み出します。
つまり、大きな筋肉に負荷をかける有酸素運動。これがダイエットの秘訣なのです!
トレーニングをしていると、どうしても「今日はスクワット100回やった!」などと回数に意識がいってしまいがちですよね。
ですが冒頭で書きました通り、正しい筋肉の動きと負荷が維持出来ていないと結局筋肉太りを起こしてしまうのです。
大切なのは、痩せたい、効かせたい部分の筋肉がプルプル震えるくらいの負荷をしっかり味わうこと。
少ない回数でもしっかりと基礎代謝をあげていくことが脂肪燃焼ダイエットの一番の近道となるでしょう。